[SPI・数学]推論:平均[無料問題集]

2018年6月27日

今回はSPIにおける平均の問題を確認していきましょう。

ラク
ラク
平均なら全部足して割るだけだな!カンタン!!
カズ
カズ
意外と難しいかもよ?

SPI平均の例題

SPIでは全体の平均の値が分かっており、そこから個々の数値を推測するような問題も推論の分野では問われることがあります。

早速どのような形で出題されるか見てみましょう。

問題1

R、S、Eの3人の50m走の結果について、以下のことが分かっている

Ⅰ)RとSの結果の平均は8.0秒である。
Ⅱ)RとSとEの結果の平均は8.5秒である。

上記のⅠ)、Ⅱ)から確実に正しいと言えることはどれか、次のア、イ、ウから全て選べ。

ア:RとSの結果の差は0.5秒以上である。
イ:Eがもっとも走るのが遅い。
ウ:Rがもっとも走るのが速い。

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問1の正解を表示
なし
問1の解説を表示
Ⅰ)とⅡ)の結果から、ある程度の関係は把握できますが、正確な値を割り出すことはできない場合もあります。

その場合、不確定な要素から正解を選び出すことに注意しましょう。

平均から全体にかかった数値を出すには、平均\(×\)指標の数なので、以下のようになります。

Ⅰ)より

\[\verb|R| + \verb|S| = 8.0 \verb|(秒/人)| \times 2 \verb|(人)|= 16.0 \verb|(秒)|\]

Ⅱ)より

\[\verb|R| + \verb|S| + \verb|E|= 8.5 \verb|(秒/人)| \times 3 \verb|(人)|= 25.5 \verb|(秒)|\]

Ⅱ)からⅠ)の値を引くことで、\(25.5 – 16 = 9.5\)となり、Eが9.5秒かかったことが分かります

RとSの秒数は不明なことに注意して問題を見てみましょう。

ア:RとSの結果の差は0.5秒以上である。

R・Sともに8.0秒だった場合、二人の結果の差は0秒となります。確実に正しいとは言えませんから不正解です。

イ:Eがもっとも走るのが遅い。

Rが6秒・Sが10秒だったとします。二人の平均は8.0秒と言う条件を満たしますが、EよりもSが遅いことになるので不正解です。

ウ:Rがもっとも走るのが速い。

RとSのどちらが早いか分かっていません。よって不正解となります。

以上より、確実に正しい選択肢は無いことになります。

問題2

R、S、Eの3人の50m走の結果について、以下のことが分かっている

Ⅰ)RとSの結果の平均は8.0秒である。
Ⅱ)RとSとEの結果の平均は8.5秒である。

上記のⅠ)、Ⅱ)に加えて以下のことが分かった。

Ⅲ)SとEの結果の平均は9.0秒である。

このときのRの結果は何秒か。


(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問2の正解を表示
7.5秒
問2の解説を表示
条件が増えるにつれ、個々の結果を求めることが可能になります。

問題1で以下のことがわかりました。

\[\verb|R| + \verb|S| = 16.0 \verb|(秒)|\tag{a}\]

\[\verb|E| = 9.5 \verb|(秒)| \tag{b}\]

ここでⅢ)より以下のことが新しくわかります。

\[\begin{eqnarray} S + E &=& 9.0 \verb|(秒/人)| \times 2\verb|(人)| \\ &=& 18.0 \verb|(秒)| \tag{c} \end{eqnarray}\]

(c)の式に(b)のE\(= 9.5\)を代入すると、S\(+ 9.5 = 18.0\)となり、以下の式となります。

\[\verb|S| = 8.5 \verb|(秒)| \tag{d}\]

今度はこの(d)のS\(= 8.5\)を(a)に代入することで、以下のように計算できます。

\[\verb|R| + 8.5 \verb|(秒)| = 16.0 \verb|(秒)|\]

したがって答えは、7.5秒となります。

問題3

R、S、Eの3人の50m走の結果について、以下のことが分かっている

Ⅰ)RとSの結果の平均は8.0秒である。
Ⅱ)RとSとEの結果の平均は8.5秒である。

上記のⅠ)、Ⅱ)に加えて以下のことが分かった。

Ⅲ)SとEの結果の平均は9.0秒である。

先述のⅠ)~Ⅲ)に加えてBとW2人の50m走の結果の平均が10.0秒であることが分かった、これらのことから確実に正しいと言えることはどれか、次のカ、キ、クから全て選びなさい。

カ:5人の中で最も早いのはRである。
キ:5人の中で最も遅いのはBかWのいずれか、またはその両方である。
ク:Eの結果より、R、B、Wの結果の平均のほうが遅い。

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問3の正解を表示

問3の解説を表示
あらためて今までの3人の結果を整理してみましょう。
  • R:7.5秒
  • S:8.5秒
  • E:9.5秒

これに加えて以下の式を追加します。

\[\verb|B| +\verb|W| = 10.0 \verb|(秒/人)| \times 2 \verb|(人)| = 20.0 \verb|(秒)|\]

ではそれぞれの選択肢を見て行きましょう。

カ:5人の中で最も早いのはRである。

問2までの前提では、R・S・Eの3人の中ではRは最速となります。しかしB・Wが加わったことで関係性は変わります。

例えば、Bが7.0秒・Wが13.0秒だとしても、BとWの平均は10.0秒となります。しかし、最速はRではなくBとなります。

よってこの選択肢は不正解です。

キ:5人の中で最も遅いのはBかWのいずれか、またはその両方である。

3人の中での最も遅かった人はEで9.5秒でした。

ここで、BとWの平均が10.0秒と言うことは、二人とも10.0秒か、少なくとも片方は10.0秒以上かかることになります。

したがってこの選択肢は正解です。

ク:Eの結果より、S、B、Wの結果の平均のほうが遅い。

BとWの二人の個々の結果は分かりませんが、二人の結果の平均値は分かっています。

また、Rの結果も分かっているので、3人の結果の合計は以下のようにして求められます。

\[\begin{eqnarray} \verb|B| + \verb|W| + \verb|S| &=& 10.0 \verb|(秒/人)| \times 2 \verb|(人)| + 8.5 \verb|(秒)| \\ &=& 28.5 \verb|(秒)| \end{eqnarray}\]

ここから人数分で割ればよいので、\(28.5 ÷ 3 = 9.5\)となり、平均は9.5秒と分かります。

Eの結果も9.5秒だったため、Eの結果と、S・B・Wの結果の平均は等しいことになり、選択肢は不正解だと分かります。

したがって、答えはキのみになります。

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SPI平均のまとめ

平均の問題では正しい答えが一つも無かったり、選択式ではなく数値を聞いたりするパターンもあります。

イレギュラーな形式の出題もあるので、答えがどれも不正解だったり、逆に全てただしかったりしても自信を持って答えましょう。

また、問題の問い方で「必ず正しいのはどれか」と「成り立つ可能性があるのはどれか」では答えがまったく変わってくるので、問題文の読み間違えにも注意しましょう。

カズ
カズ
限られた時間で正確に読み解く国語力も必須だね!
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